在職老齢年金はいくらから減る?2026年度は月65万円|計算方法を解説

年金をもらいながら働くと、収入がいくらから年金が減るのでしょうか。在職老齢年金は「給料が一定額を超えたら年金が全部なくなる」という制度ではありません。対象になる人と、判定に使う金額を順番に確認しましょう。

在職老齢年金とは?対象になる人と年金の種類

みらい犬

僕も老後は働き続けるかもしれないので、まずは自分が対象になる条件を知りたいワン。年金を受け取って働く人全員の話ではないんだワン。

在職老齢年金は、老齢厚生年金を受け取りながら厚生年金保険に加入して働く人などについて、賃金と年金の額に応じて老齢厚生年金の一部または全部を支給停止する仕組みです。70歳以上で厚生年金の適用事業所に勤め、一定の要件に当てはまる人も、保険料を納めなくても支給停止の対象になります。

働いて収入を得ても、勤務先の厚生年金に加入しない働き方であれば、原則としてその収入を理由に在職老齢年金の計算は行いません。ただし、厚生年金への加入対象かどうかは勤務時間などの条件で変わります。自分の勤務形態については勤務先に確認しましょう。

支給停止の対象は老齢厚生年金です。老齢基礎年金は、在職老齢年金によって減りません。企業年金などは制度ごとに取扱いが異なるため、加入先にも確認してください。

2026年度は「賃金+老齢厚生年金」が月65万円を超えると支給停止

みらい犬

月65万円は給料だけの上限だと勘違いしそうだワン。僕なら年金の月額も足して、はじめて判定する点をメモしておくワン。

2026年10月4日時点の2026年度の支給停止調整額は、月65万円です。毎月の給与額だけでなく、賞与を月額に換算した額と、老齢厚生年金の月額を合計して判定します。

判定に使う額内容
総報酬月額相当額その月の標準報酬月額+直近1年間の標準賞与額の合計÷12
基本月額老齢厚生年金の年額(加給年金額を除く)÷12
支給停止調整額2026年度は月65万円

総報酬月額相当額+基本月額が65万円以下なら、在職老齢年金による支給停止はありません。65万円を超えると、超えた額の2分の1が、老齢厚生年金の月額から支給停止されます。全額停止となる場合もありますが、65万円を超えた途端に年金が全額止まるわけではありません。

標準報酬月額は給与の額を一定の等級に当てはめたもので、手取り額や給与明細の額そのものとは異なります。賞与も実際の支給額ではなく、社会保険上の標準賞与額を使います。また、65万円という基準額は年度によって改定されるため、翌年度以降も同じとは限りません。

支給停止額の計算方法を具体例で確認

みらい犬

「超えた分の半分」と聞くと、思っていたより計算の筋道が見えるワン。でも賞与を忘れると結果が変わりそうなので、僕も給与だけでは判断しないようにするワン。

基本の計算式は、支給停止額(月額)=(総報酬月額相当額+基本月額-65万円)÷2です。計算結果が0円以下なら支給停止はありません。計算上の停止額が老齢厚生年金の月額以上になれば、老齢厚生年金は全額支給停止となります。

たとえば、基本月額が15万円、標準報酬月額が45万円、直近1年間の標準賞与額の合計が120万円の場合を考えます。

  • 賞与の月額換算:120万円÷12=10万円
  • 総報酬月額相当額:45万円+10万円=55万円
  • 判定額:55万円+15万円=70万円
  • 支給停止額:(70万円-65万円)÷2=2万5,000円
  • 老齢厚生年金の支給額:15万円-2万5,000円=12万5,000円(月額の目安)

この例では、老齢厚生年金は月2万5,000円の支給停止です。老齢基礎年金はこの計算によって減りません。年金は通常、対象月の分が後からまとめて振り込まれるため、例の月額と実際の振込額は一致しない場合があります。

同じ賃金でも、基本月額が10万円なら判定額は65万円となり、支給停止はありません。このように「給料がいくらから減るか」は一律ではなく、本人の老齢厚生年金の額と賞与によって変わります。

働き方を考える前に確認したい注意点

みらい犬

年金が少し減るとしても、働いた分の給与まで含めて考えたいワン。僕なら勤務日数を決める前に、手取りや体力面も一緒に比べるワン。

支給停止を避けるために収入だけを抑える前に、給与と年金を合わせた収入、税金・社会保険料、働く時間を総合的に考えましょう。支給停止された老齢厚生年金は、後でまとめて受け取れる「繰り下げ」とは別です。一方、65歳以降も厚生年金に加入して働けば、その加入期間が将来の老齢厚生年金額に反映される仕組みもあります。

また、給与や賞与の変更、退職などによって判定に使う額は変わります。老齢厚生年金の額が改定された場合も結果が変わるため、一度試算して終わりにせず、働き方が変わるタイミングで見直すと安心です。

自分の金額を確かめるときは、次の順番が実用的です。

  • 「年金額改定通知書」などで、老齢基礎年金と老齢厚生年金の内訳を確認する
  • 勤務先に標準報酬月額と直近1年間の標準賞与額を確認する
  • 日本年金機構の案内や年金事務所で、支給停止額の見込みを確認する

通知書の年金額には加給年金額が含まれる場合がありますが、基本月額の計算では除きます。老齢厚生年金が全額支給停止される場合、加給年金額も支給停止となる点にも注意してください。実際の支給額は個別の記録に基づいて決まるため、迷ったら日本年金機構に相談しましょう。

まとめ:給料だけでなく賞与と年金額を足して判断しよう

みらい犬

僕は「月65万円」を給与だけの数字と思い込まないようにするワン。将来働きながら受け取るときは、自分の年金額と賞与も確認してから考えるワン。

2026年度の在職老齢年金は、総報酬月額相当額と老齢厚生年金の基本月額の合計が月65万円を超えるかが目安です。超えた額の半分が老齢厚生年金から支給停止され、老齢基礎年金は対象外です。「いくらから減るか」は人によって異なるため、給与・賞与・年金額をそろえて確認しましょう。

この記事は2026年10月4日時点の公表情報に基づく一般的な解説です。個別の支給額や最新の基準額・改正内容は、日本年金機構または厚生労働省の案内をご確認ください。

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