投資信託の基準価額が下がるのはなぜ?初心者向けに理由を解説

保有する投資信託の基準価額が下がると、「何か問題が起きたのでは」と不安になるものです。ただし、値下がりの理由は一つではなく、分配金の支払いなど、数字の見え方に関わる場合もあります。

まず知りたい、基準価額と損益の関係

みらい犬

口座の数字が赤いと、僕もつい焦ってしまうワン。まずは何を表す数字なのか、落ち着いて見直したいワン。

基準価額は、投資信託の純資産総額を受益権の総口数で割り、通常は1万口あたりで示した価格です。組み入れた資産の評価額や、受け取った利息・配当、費用などを反映して変動します。一般的な投資信託では、株式のようなリアルタイムの価格ではなく、原則として営業日ごとに算出されます。

基準価額が下がれば保有口数の時価評価額も下がりますが、「基準価額が買ったときより低い=必ず損失」とは限りません。途中で受け取った分配金、買い増しの有無、購入時の手数料なども損益に関係します。まずは口座の評価額・購入金額・受取済み分配金を分けて確認しましょう。

基準価額が下がる主な理由

みらい犬

僕は「投資信託なら値動きは小さい」と思い込んでいたワン。中に何が入っているかで、下がる理由も違うんだワン。

組み入れ資産の価格が下がった

みらい犬

ニュースの株価だけ見て判断していたワン。債券や不動産にもそれぞれ値動きがあると覚えておくワン。

国内外の株式に投資するファンドなら、企業業績への懸念や景気・政策への見方の変化などで株価が下がると、基準価額も下がりやすくなります。債券に投資する場合は、金利の上昇によって保有債券の市場価格が下がることがあります。債券の発行体の信用力への不安も価格に影響します。

不動産投資信託(REIT)や複数の資産に投資するバランス型も、組入資産の価格変動を受けます。どの市場の影響が大きいかは、ファンドの投資先と配分によって異なります。

円高など、為替が動いた

みらい犬

海外の株価が上がっていたのに、僕の投信が下がって戸惑ったことがあるワン。為替も一緒に確認するワン。

外国資産を持つ投資信託では、現地通貨での価格だけでなく、円に換算するときの為替も影響します。たとえば米ドル建て資産の価格が変わらなくても、1ドル=150円から140円へ円高が進めば、円換算の価値は下がります。

ただし、為替ヘッジの有無や投資する通貨によって影響は異なります。「全世界株式」などでも円高の影響を受ける場合があるため、目論見書の為替ヘッジに関する記載を確認しましょう。

分配金の支払い・運用コストが反映された

みらい犬

分配金をもらった直後の下落は、少しびっくりするワン。受け取ったお金も合わせて考えるワン。

分配型の投資信託は、決算時に分配金を支払うと、その分だけ信託財産が減り、分配落ちによって基準価額が下がります。これは値下がりの一因ですが、分配金は運用益だけから出るとは限りません。分配金と基準価額の推移を合わせて見ることが大切です。

また、信託報酬などの運用コストは信託財産から差し引かれ、基準価額に反映されます。ただし、ある日大きく下がった理由を、確認せずにコストだけと決めつけることはできません。

下がった日に確認したい5つのポイント

みらい犬

老後のお金だと思うと心配になるけれど、慌てて操作する前に確認するワン。僕ならまず運用会社のお知らせを探すワン。

基準価額は市場の動きと表示のタイミングがずれることもあります。次の順番で確認すると、原因を整理しやすくなります。

  • 日付:表示されている基準価額がいつのものか。外国資産の場合、現地市場の取引日や為替の反映時点も確認する
  • 投資先:目論見書や月次レポートで、株式・債券などの種類、地域、主な組入銘柄を見る
  • 分配・お知らせ:決算日と分配金の有無、運用会社が公表する基準価額の変動要因を探す
  • 比較対象:同じ期間のベンチマークや参考指数と比べ、ファンド固有の動きかを確かめる
  • 自分の損益:購入時期、積立・買い増し、受取済み分配金を含めて確認する

たとえば外国株式ファンドが1日で下がった場合、現地株価が下がったのか、円高が進んだのか、両方なのかを見ます。新聞やSNSの一つの見出しだけでは、保有ファンドの値動きを説明しきれないことがあります。運用会社の月次レポートや交付運用報告書など、対象ファンドの資料も参照してください。

値下がりしたら売るべき?考える順番

みらい犬

下がったから即売却、逆に必ず買い増し、どちらも僕には決めつけられないワン。生活費と投資の目的を先に見直すワン。

下落後に売るか保有を続けるかに、一律の正解はありません。価格の予想より先に、そのお金をいつ使うか、どれほどの値動きを受け入れられるかを確かめましょう。

確認する状況考え方の例
近いうちに使う予定がある必要額を投資に置き続けてよいか、現金の確保も含めて検討する
長期の資産形成が目的当初の計画、資産配分、積立額が今も無理のない内容か見直す
想定より値動きが大きい投資対象やリスクを確認し、保有額や商品が自分に合うか考える

投資信託には元本保証がなく、長く保有すれば必ず回復するわけでもありません。一方、短期の値下がりだけで売却すると、その後の値動きにかかわらず損失が確定する場合があります。売却・継続・積立額の調整などを、自分の家計と目的に照らして比較しましょう。

NISA・iDeCoで保有している場合の注意点

みらい犬

僕も制度の名前だけで安心しがちだワン。非課税の仕組みと、投資先が値下がりすることは別だと意識するワン。

NISAやiDeCoの口座で購入していても、投資信託の基準価額が下がる可能性は変わりません。NISAでは損失を課税口座の利益と損益通算できず、損失の繰越控除もできません。iDeCoは原則として60歳まで資産を引き出せないため、近いうちに使うお金とは分けて考える必要があります。

税制や受給の条件は個々の状況でも異なります。制度の詳細は金融庁のNISAに関する案内、iDeCo公式サイト、国税庁の情報など、最新の公式情報で確認してください。

まとめ:理由を分けて、目的と照らし合わせよう

みらい犬

基準価額が下がると僕も落ち着かないけれど、理由を一つずつ調べれば考えを整理しやすいワン。家計に無理がないかも一緒に確かめるワン。

投資信託の基準価額が下がる主な理由は、組入資産の価格下落、為替の変動、分配金の支払い、運用コストなどです。まず投資先と決算日を確認し、運用会社の資料や比較対象を使って値動きを整理しましょう。そのうえで、使う時期や家計、許容できるリスクを踏まえて対応を考えることが大切です。

この記事は2026年9月28日時点の一般的な情報です。特定の商品の購入・売却を勧めるものではなく、投資判断はご自身の状況に応じて行ってください。商品内容や制度の最新情報は、運用会社および関係機関の公式資料をご確認ください。